uropatho’s diary

泌尿器病理医によるブログ

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膀胱壁内に脂肪組織が見られることは稀ではありません。

こんにちは。 経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)では腫瘍の採取と切除を目的とし、内視鏡的に粘膜から浅筋層をループ電極を用いて削るように切除します。 ですので、膀胱の固有筋層をすべて削ってしまうような深い切除をした場合は穿孔を起こすため、尿が膀胱…

診断入力を高速化&省力化する超便利ツール。病理医におすすめの【ぺースター】についての話。

こんにちは。 表題をすこしおおげさに書いてしまいました。 私が病理医として日々の診断入力をする上で、欠くことのできないスーパーアプリケーションソフトがあります。ものすごく便利なため、私が診断するPCにはすべて配置させてもらっています。個人のPC…

スライドガラスに書き込んだマジックを消す方法。無水エタノールが便利すぎる。

こんにちは。 泌尿器病理の病理組織画像を中心に病理医として経験した症例や気づいたことなどの記事やメモを書いています。 さて、病理を普段の仕事としている者にとっては、スライドガラスにマジックで字を書き入れたり、マーキングをしたり、番号を書いた…

新・病理画像をスマホで撮影する方法。アダプタを改良しました。(2018/8/14)

こんにちは。 以前、スマートフォンで病理標本の顕微鏡画像を撮影するという記事を書きました。フリーハンドでも撮影できますが、手振れやピントあわせが難しいので、よりキレイな写真をとるために自作での撮影用アダプター(といってもきわめて簡単なもので…

Jonsen's score について

こんにちは。 TESEやMD-TESEの検体をたまにみることがあります。精子形成の有無や、どの程度の分化段階までのgerm cellが確認できるのかなど評価するわけですが、おそらくはJonsen's score をつけている病理医が多いのではないでしょうか。 覚えきれないので…

精巣垂と精巣上体垂の像

こんにちは。 今回は、私自身が「どっちがどうだっけ?」と混乱してしまいがちなこの二つについて記載しておきます。 それほど目にする頻度は高くないですが、急性陰嚢症をおこすこともあり、精巣固定術の際に採取されることがあります。また精巣腫瘍での除…

「腎癌(腎細胞癌)」のGradingについての備忘録 ー腎癌取扱い規約準拠ー

腎癌(腎細胞癌)の病理組織学的TNM分類について以前記載しましたが、腎癌のグレーディングについてもここに記しておきます。現規約では「従来の日本規約」に加えて「Fuhrman分類」についても記載されています。 なお現行のWHO classification にはWHO/ISUP gr…

大腸癌取扱い規約-第9版 (2018年7月)が発売されました。

こんにちは。 先日、「大腸癌取扱い規約-第9版」が発売されました。 2018年7月版です。 自称泌尿器病理医の私でも胃癌・大腸癌をみないわけではないので、昨年に改訂された胃癌取扱い規約に引き続き、このたびの大腸癌取扱い規約についてもフォローしないと…

【副腎】褐色細胞腫 pheochromocytoma

副腎原発の褐色細胞腫の組織像です。 副腎だと褐色細胞腫 pheochromocytomaと呼ばれ、副腎以外に生じるとparagangliomaという名前になる相同の病変です。 副腎髄質細胞に類似した、好塩基性もしくは両染性の細胞質を有した腫瘍細胞がびまん性(索状?)に増…

副腎皮質腺腫と癌の鑑別「Weiss の criteria」について ー副腎腫瘍取扱い規約準拠ー

副腎皮質腺腫と癌の鑑別において用いられるWeiss の criteria について記しておきます。 この指標は9項目からなり、3項目以上を満たせば副腎皮質癌と診断されます。 「Weiss の criteria」 1.高度な核異型2.核分裂像の亢進・・・ 高倍率50視野中5個をこ…

【前立腺】癌と間違えやすい萎縮腺管

前立腺では癌腺管か非癌腺管かの鑑別は時として難しいものです。数多く診断していても高分子量サイトケラチンの34βE12は常に併用したいと思うところです。 癌と間違えやすい非癌腺管として「萎縮腺管」があります。分泌細胞が消失して基底細胞が腺管を構築し…

【前立腺】ホルモン治療後の前立腺癌の組織像とグレーディングしない理由

ホルモン治療後の前立腺癌に対してはGleason scoreをつけないことになっています。これは治療による癌腺管の形態変化がおこるために正しいグレーディングができなくなるからです。 短期的に抗アンドロゲン製剤を投与された後に全摘された症例です。 この写真…

【皮膚】あたらしい皮膚科学第3版を買いました

あたらしい皮膚科学が発売されたというのを聞きつけて第3版を購入しました。 医学書のほとんどは1万円をこえる価格ながら、これは7800円+税なので安いです。 私は第1版を持っていますが、2005年の発売なんですね。第2版が2011年で今回2018年のものが第3版で…

TNM分類「前立腺癌」の備忘録-前立腺癌取扱い規約準拠-

前立腺癌のTNM分類についての備忘録です。2018年2月現在出版されている泌尿器領域の癌取扱い規約においてはこの前立腺癌取扱い規約(第4版)を含めてUICCのTNM分類第7版が採用されています。 T1 実際的にはTUR-P・HoLEP・TUEBの場合にT1a, T1bがつきます。 …

【前立腺】尿路上皮癌の前立腺導管内進展像

尿路上皮癌(膀胱癌の再発)が前立腺の導管内に進展する像です。 臨床的には膀胱癌に対してBCG膀胱内注入療法後に尿細胞診陽性が続くために精査されました。経尿道的に採取された「①前立腺部尿道」および「②経会陰的に針生検で採取された前立腺組織」です。…

TNM分類「膀胱癌」の備忘録-腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約準拠-

膀胱癌の組織学的TNM分類についての備忘録です。2018年2月現在出版されている泌尿器領域の癌取扱い規約においてはこの腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約を含めてUICCのTNM分類第7版が採用されています。 膀胱癌の診断に際しては多くはTURBTあるいは生検が対象と…

【感染症】アメーバ赤痢

アメーバ赤痢 (amebiasis, amebic colitis) はEntamoeba histolytica の嚢子型(cyst)の経口摂取による原虫感染症です。大腸で栄養型となります。 以下は盲腸炎の疑いで生検されてきた検体です。 大腸粘膜には急性の炎症像がみられ、粘膜表層の壊死をともなう…

TNM分類「腎癌(腎細胞癌)」の備忘録 ー腎癌取扱い規約準拠ー

腎癌(腎細胞癌)の病理組織学的TNM分類について記しておきます。古い規約と現規約では異なるので自身が覚えきれておらず、備忘録的な記事になります。 多くの切除腎細胞癌症例は腎に限局していますが、腎に限局していればT1かT2になり、腫瘍の最大径によ…

【前立腺】BPHってなんのことかわかりますか?

今回は組織像はでてきませんが、以前より気になっていたテーマです。Benign prostatic hyperplasia (BPH) についてです。いわゆる前立腺肥大症のことですが、、、、 教科書的には 本稿を書くに際してもう一度病理の教科書を確認しました。(Robbins & Cotran …

【感染症】Aspergillus (アスペルギルス)症の顕微鏡画像

透析患者さん外耳道内から採取された検体です。真菌塊(真菌球)が見られたのですが、Aspergillus (アスペルギルス)感染だと診断可能な組織像が見られたので掲載しておきます。アスペルギルスは糸状菌の一種で、Y字型の鋭角な分岐が見られる・菌糸の幅が一定で…

【前立腺】放射線治療後の前立腺組織像

前立腺癌に対しては放射線治療が行われることがあります。IMRTなどの外照射・小線源治療などの内照射・ほかにも粒子線治療など多岐にわたります。放射線照射後の前立腺組織はみる機会は多くありませんのでここで提示しておきます。 HEです 二相性の不明瞭な…

【精巣】Sertoli cell only syndrome

精巣から採取された検体です。精細管内には単一のSertoli cellしか見ることができません。同細胞は明瞭な核小体を1つ有するのが特徴です。精子形成の各段階のgerm cellsが含まれず、造精機能障害となります。男性不妊症症例。なお精巣における造精機能を評価…

【前立腺】BCG注入療法後にみられる肉芽腫性前立腺炎

膀胱癌の治療として膀胱内へのBCG注入療法がなされることがあります。CISに対する治療目的やTURBT後の再発予防目的ですね。治療にともない男性の場合はPSA上昇がみられることもあり、前立腺癌の除外のために生検されることがあります。膀胱内への薬剤注入で…

【大腸】 過形成性ポリープ hyperplastic polyp

大腸の過形成性ポリープです。 全く珍しくないものですが、、、 杯細胞 goblet cell の増加と陰窩の鋸歯状変化が見られます。

胃底腺ポリープ hyperplastic polyp, fundic type

過形成性ポリープの胃底腺型です。 全く珍しくないものですが、載せておきます。 腺窩上皮にも過形成性変化が見られるような気がしますが、基本は胃底腺の過形成。 嚢胞状の拡張を伴うことが多いです。 これがある人にはピロリ菌(Helicobacter pylori)はいな…

【自作】 スマホ用顕微鏡写真撮影アダプター

以前の記事で「スマホで顕微鏡写真をとる」というテーマを書きました。 何も道具は使わずに手だけで撮影できるという内容で、実際そのやり方でずっとミクロ画像を撮影してきました。 しかし、撮りたいと思ったときの顕微鏡に室内光が映り込んだり、自分の調…

【皮膚病理】汗嚢腫 hidrocystoma

エクリン汗嚢腫 (Eccrine hidrocystoma). 皮膚の病変です。真皮内に嚢胞性病変がみられます。 嚢胞壁は好酸性の立方上皮に裏打ちされ、エクリン汗腺に類似します。 脂腺嚢腫 steatocystoma などが鑑別して挙がるでしょうか。

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膀胱second TUR切片にみる類上皮細胞

膀胱癌に対するsecond TUR切片です。 壊死や肉芽組織とともに集簇するepithelioid な細胞を認めます。 核異型は目立たず、組織球かと思うも100%carcinomaを除外する自信 がなく、、念のため免疫染色を施行しました。 CD68の免疫染色で多くの組織球が集簇する…

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