こんにちは。
今回は粘膜上皮内にかなり強い好中球浸潤が見られた症例です。
尿路上皮内に好中球浸潤が目立ちます。これくらいの炎症細胞浸潤があると反応性に上皮異型が見られることがおおいのですが、ほとんど核の腫大はありません。間質のリンパ球と同じくらいの核の大きさですね。
真ん中やや上方には腺性膀胱炎 glandular cystitis の像があり、その腺の内腔には好中球の集簇像を認めます。
さらに上方にはブルン細胞巣 von Brunn's nest の像も見られます。
いずれも非腫瘍性の変化です。
炎症に伴って上皮異型が見られることが多いですが、腫瘍性変化との区別が大事です。

Biopsy Interpretation of the Bladder (Biopsy Interpretation Series)
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(↑ 膀胱の多種多様な変化が掲載されています。 )